2019.2.28
寒さは苦手、南国好き看護師 その1 国際医療搬送 ~海外と日本をつなぐエスコートドクター/ナースをご存知ですか?~
医療搬送
だんだんと寒さが緩まってきましたが、季節の変わり目にみなさん体調を崩されていませんでしょうか。今回が初めましての看護師の私が、少しずつ国際医療搬送の実際について、ご紹介していきたいと思います!
まずはみなさん、当院の医師や看護師が担う、「エスコートドクター」や「エスコートナース」という言葉をご存じでしょうか?
私たちのような移動につきそう医師や看護師のことを呼びます。その中でも私たちは、特に海外と日本の間のエスコートをメインに行っております。
エスコート中は患者さんの状態を良くする治療に当たることを目的としているのではなく、いかに現状のまま状態を維持し、悪化させずに病院から転院先病院へ運ぶかが重要になります。
点滴をしながら、人工呼吸器を使用しながらの救急車や飛行機、新幹線等様々な乗り物を乗り継ぎ、何時間もかけた移動は、患者さんにとって多大な疲労と体力を使うことになります。その時々の状況に合わせた点滴投与薬の調整や人工呼吸器の管理、チューブからの薬剤投与等、移動中は常にやることがいっぱいです。その中でも、私たちエスコートナースにとって最も重要な役割は、患者さんの全身状態をモニタリングすること。移動中は外的・内的要因の両面から血圧や脈拍、呼吸回数や体内の酸素量等、様々な影響を及ぼしますので、異変があればすぐにドクターに伝えます。常に次に起こりうることを予測すること、病院と違いスタッフがいないので、ドクターとのチームワークも大切です。
もちろん行く先々での医療スタッフのサポートもめちゃくちゃ重要です!
毎回病院から空港までの移動手段として、現地の救急車を手配しますが、多くの場合paramedicという日本でいう救急救命士さんが同乗してくれます。男性スタッフであることが多いので、女2人コンビでの搬送の際には、力面でいつも助けてもらっています。救急車の車体は日本とは違い、結構カラフルで耳をつんざくようなサイレン音に爆走運転が多く、いつも大体予定時間より早く空港に到着します。国が変われば救急車1つとっても全く異なりますので、毎回驚かされますね。
私たちが行っているこの仕事の存在を多くの方に知って頂いて、お困りの方がいらっしゃればいつでもご相談頂ければと思います!