2017.11.2
淋病
その他
2017年10月31日付のTime Magazineにて、薬剤耐性の淋病の患者数が増加し、世界中に拡大していると報じています。
薬剤耐性淋病に関して調べてみると、2017年7月にすでにWHO(世界保健機関)より抗抗生物質に対して耐性を持つ淋病の原因菌「淋菌」が出現しつつあると発表しており、耐性菌の数が増加し続けた場合、治療が不可能になる可能性があると述べています。また、年間7800万人もの人が淋病に感染し、2009年から2014年に行った調査では、77カ国の内、97%の国々が、薬剤耐性淋菌の出現を報告しています。
現在、淋病の治療にはセフィキシムという抗生剤を使用していますが、多くの医師は淋病の原因菌がこの薬剤に対し抗体を持ち完治が難しくなっている為、使用をやめています。一方アメリカではこの状態を変える為、専門家は抗生物質のセフトリアキソンとアジスロマイシンの両方を使用しての治療を行う事を推奨しています。2016年470,000件の淋病の新規感染がCDC(Center for Disease Control and Prevention)に報告されており、その内の246,000件は、少なくとも1種類の抗生剤に抵抗力を持っていると言われています。
日本では2009年にセフトリアキソンに耐性を持つ淋菌が京都で発見されていますが、国立感染研究所が2010年に行った調査では、感染の拡大はなかったと報告されています。
最後に、淋病は性行為によって感染しやすい病気ですがワクチンがない為、性行為の際の予防が感染拡大防止のとても重要な役割を担っています。
参考文献
The Time Magazine: http://time.com/5003744/gonorrhea-treatment-antibiotic-resistance/
ヘルスケア大学:http://www.skincare-univ.com/article/015806/
JCast:https://www.j-cast.com/healthcare/2017/07/11302983.html?p=all