2019.4.16
緊急避妊ピル(モーニングアフターピル)の正しい知識を持っていますか?
国内医療情報
本日は搬送から離れて、少し違ったお話しを。
皆さんモーニングアフターピルってご存知ですか?
何らかの理由で避妊ができなかった場合に、望まない妊娠を避けるため服用するお薬です。これは同じピルでも、周期的に内服する低用量ピルとは異なるので、注意してください。
重要なのは、事態が発生してから薬を飲むタイミングが早いほど避妊効果が高くなるので、通常72時間以内といわれていますが、なるべく早く内服すること。卵子や精子を殺す薬ではありません。ホルモンに作用し受精卵の着床(着床することで妊娠が成立します)を防ぐお薬です。
欧米やアジアの多くの国では、処方箋なしでも購入ができますが、現時点では日本国内で入手する際、医師の処方箋が必要となります。
このモーニングアフターピル、当院でも取り扱っております。診療時間外であっても、当院24時間緊急電話番号、03-3501-1330へご連絡頂けますと、夜間でも対応可能な場合もあります。女医が担当しますので、躊躇せず、まずは自分のからだを大事に!ご相談ください。
なぜ私がこんなお話しをするかといいますと。。フィリピンの病院に駐在していた頃、日本人の方でこの処方をお願いに来院される方が多くいらっしゃいました。特に10代~30代の留学生が多いセブ島では、日本の春休みや夏休みの時期に日本人が激増するため、問い合わせが増える時期でもあります。
フィリピンは中絶禁止の国。モーニングアフターピルは取り扱いがありますが、その処方箋を出す婦人科医師たちはたいてい敬虔なカトリック教徒。信仰に反するという事情で処方をしてくれないことが多くとても困りました。国が異なれば、薬が入手できない理由も異なります。
大切な留学期間を棒にふってしまうなんていう悲しい出来事も見てきました。
まずはプロテクションが一番であることは言わずもがなですが、万一の時は一人で抱えずにご相談を!