2019.7.12
パキスタンでポリオ発症
海外医療情報
パキスタンは、現在でも数少ないポリオの常在国であり，感染に注意が必要です。2019年3月時点で既に6件の症例が報告されています。パキスタンでは、ポリオワクチンの接種に対し、否定的な考えをもつ人々がいる地域もあり、その地域ではポリオワクチンを我が子に接種させない両親もいるようです。
ポリオは感染者の糞便や、汚染された水や食物を口にすることで感染します。パキスタンの全州においてポリオウイルスが下水から検出されているそうです。
ポリオに感染すると、主に5歳以下の小児で手足等の麻痺が現れ、永続的に後遺症が残る可能性があります。成人が発症すると症状が重篤となり、死亡する確率も高くなるといわれています。現在確実な治療薬はないため事前のワクチン接種が重要です。
パキスタンへ渡航の前には予防接種が推奨されており、パキスタンに4週間以上滞在した後、パキスタンから出国する際は，予防接種記録の提示が求められる場合があるそうですので、注意が必要です。
小児期にポリオの接種をされている方も、年代や接種回数により追加接種が必要な場合がありますので、ご確認下さい。
当院では不活化ワクチンを常時ストックしておりますので、いつでもご相談下さい！
参考資料；
外務省ホームページ